光源

 

 

 

ハロゲンランプ

 

ハロゲンランプは、発光体(フィラメント)に、高い効率と、色温度が得られるよう、高融点のタングステンを使用し、またバルブ内には、高温度においてもフィラメントを腐食させることのない不活性ガスと微量のハロゲン化物を封入したもので、有効波長は350~2500nmです。

 

 

キセノンランプ

 

キセノンランプはアーク発光を利用した放電光源で、可視領域でのスペクトルが昼光のそれに非常によく似ており、色温度約6000Kのもっとも太陽に近い発光スペクトルをもつ高輝度の点光源です。

300~800nmへかけて強い連続スペクトルがあり、800nn以上の強い輝線があります。

 

 

 

重水素ランプ(D2ランプ)

 

重水素(D2)ランプは重水素ガスのアーク発光を利用した放電光源で、紫外用連続スペクトル光源として使われています。

真空紫外(115~400nm)ではMgF2を、紫外(200~400nm)では石英を窓材とします。

しかし欠点として、ランプから出射される光の放射強度が小さいことや、経時変化が大きいことがあげられます。

 

 

 

水銀ランプ

 

水銀ランプは水銀蒸気の放電発光を利用するランプです。

 

高圧(中圧)、低圧および超高圧の水銀ランプがあります。高圧水銀ランプは中圧水銀ランプともよばれ、二重管構造のものが多く、水銀蒸気圧は10~10Paで、幅広い紫外線領域の線スペクトルをもっています。

 

低圧水銀ランプは分光器の波長の校正などに用いられます。1~10Paの水銀蒸気圧があり、水銀の共鳴線である184.9nmと253.7nmが強力に放射される線スペクトル光源です。

 

超高圧水銀ランプは蒸気圧10Pa以上(2×10Pa以上のものが多い)となる水銀を封入した水銀ランプで長寿命で安定した放射強度をもち、高輝度で紫外線量も多いことが特徴です。

 

水銀のおもなスペクトル線の波長 

 波長(nm)

253.652

407.781 

275.278

434.750

296.728

435.835

302.150

546.074 

312.566

576.959 

365.015

690.716 

404.656

1013.980 

 

 

水銀キセノン(Deep UV)ランプ

 

水銀キセノンランプは、紫外領域で特に高いエネルギーを得るようにした特殊なランプで、水銀とキセノンガスを混合封入したものです。

その特性はキセノンランプと超高圧水銀ランプの両者の特徴を合わせ持ったもので、そのスペクトル分布はキセノンガスによる紫外から赤外にわたる連続スペクトルと紫外から可視にわたる強い水銀輝線スペクトル群を有します。

特に超高圧水銀ランプと比べ紫外領域におけるスペクトル強度が高く、スペクトル幅がシャープな点が特徴です。

 

 

関連製品

 

Dseries 重水素ランプ光源 30W

 

  • 波長200~350nm(真空紫外タイプは120~350nm)
  • ランプ、ランプホルダ、ランプ電源で構成
  • 分光システムや紫外用分光照射システムの構築に最適

 

Xseries キセノンランプ光源(通常タイプ)

  • 波長300~1100nm
  • 150Wと500Wの2種類をラインナップ 
  • 太陽光に類似した連続スペクトル

 

XERseries キセノンランプ光源(楕円面リフレクタタイプ)

  • 波長300~1100nm
  • 150Wと300Wの2種類をラインナップ
  • 分光感度やソーラシミュレータなど大光量照射に最適

 

Wseries ハロゲンランプ光源

  • 波長350~2500nm

  • ランプ、ランプホルダ、ランプ電源で構成
  • 波長毎のスペクトル分布が比較的フラットで使いやすい

 

Nseries セラミックヒータ光源(赤外用光源)

  • 波長2~25µm

  • ランプ、ランプホルダ、ランプ電源で構成
  • 分光システムや赤外用分光照射システムの構築に最適