光ファイバ

 

光ファイバの原理

 

光ファイバは可とう性、細線・軽量、低損失などいくつかの顕著な特徴を持った大変優れた光伝送媒体です。

 

 

光ファイバは、光信号の伝搬路となるコアと呼ばれる部分と光をコア内に閉じ込める役割と機械的な強さを確保するためのガラスで囲んだクラッドと呼ばれる部分からなる2層構造となっています。ただし、コアの屈折率がn1=1.463~1.467(ファイバの種類によって異なる)であるのに対し、クラッドの屈折率はn2=1.45~1.46程度です。すなわち、クラッドの屈折率よりコアの屈折率の方が大きいため、コア内の光がクラッドの境界面に入射する角度が臨界角より大きい場合には光は全反射を起こし、クラッドに漏れることなくコア内を遠くまで伝搬することができます。

 

 

使用方法

 

光学系との組み合わせは主にバンドルファイバを使用します。バンドルファイバは細いファイバを複数本束ねてその両端に端末金具を取り付けて構成された光ファイバです。実効的にコア面積が大きくなるため光を大量に入射させたい場合や光を大量に伝送させたい場合、弱い光を大量に集めたい場合、空間的に分布している光を集めたい場合などに用いられます。単芯ファイバはコア面積を大きくすることで屈曲性が悪くなりますが、バンドルファイバは両端でのみ束ねているので実効的にコア面積の大きな太いファイバでありながら細いファイバの屈曲性を持っています。またバンドルファイバの両端を丸、正方形、直線上など自由に配列することができるため相手側との光学的マッチングが効率的に得られます。

 

 

ファイバの種類

 

UVグレードファイバは紫外及び可視領域で使用し、通常グレードは可視近赤外域で主に使用します。

 

コア径

クラッド径 

波長

主な形状 

UVグレード

200µm

250µm 

250~1200nm 

バンドル 

1200µm

1500µm

250~1200nm

シングル

通常グレード

200µm

250µm

350~2000nm 

バンドル

1200µm

1500µm

350~2000nm

シングル