NRI-200

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NRI-200 分散型赤外分光評価システム 

SiやGeなど赤外光学材料の透過率・反射率・屈折率を1台で測定

JIS B7071-1 & JIS B7076に準拠した高精度屈折率測定を実現

 

NRI-200(分散型赤外分光評価システム)は、赤外線領域の光学材料を対象とした透過率・反射率・屈折率をすべて1台で測定できるシステムです。

透過率・反射率は平行平板試料を分散型分光方式、屈折率はプリズム試料を最小偏角方式で測定します。


 カタログ(PDF)

 

自動車の自動運転やコロナウイルス対策などの体温検査の用途において、赤外線カメラの市場拡大が期待されています。カメラに使用するレンズなどの透過率・反射率・屈折率はカメラの感度・高画素化など性能向上に重要であるが、これまで赤外線領域の屈折率を正確に測定できる装置がなく、また透過率・反射率も別々の装置で測定するなど測定精度に問題がありました。NRI-200は、分散型分光方式という従来の紫外・可視光で測定する分光方式を赤外線領域まで拡張することで透過率・反射率・屈折率を1台で高精度に測定することが可能となりました。赤外線カメラなどに使用する赤外光学材料(Si・Ge・ZnSe・KRS-5・カルコゲナイドガラス)や赤外用光学薄膜の評価に最適なシステムです。

 

 

2021年4月5日付の日刊工業新聞に本システムが掲載されました。

 

 

機能

● 頂角測定 ●

● 波長依存測定 ●

● 屈折率算出 ● 

 

 

プリズム試料の頂角を成す2面(頂角面と斜面)とそれぞれオートコリメーションとなるプリズム回転角度の差分から頂角を求めます。

プリズム試料の波長毎の屈折率を測定します。

頂角と最小偏角の値から屈折率を算出します。温度分散式の係数を算出するための絶対屈折率への換算補正を行うことができます。

● 最小偏角測定 ●

● 温度依存測定 ●

● 透過率・反射率測定 ●

プリズム試料に入射する光線とプリズム試料から出射する光線の最小角度を検出器で取得し、最小偏角を求めます。 ある波長でのプリズム試料の温度依存性を測定します。 平行平板試料の透過率・反射率を測定します。

 

 

測定データー (屈折率)

 

 

 

測定データー(透過率)

 

 

 

サンプルホルダ

 

本システムで測定を行うためのサンプル形状は、測定項目や内容によって異なります。屈折率精度(0.0001)で測定を行うためにはプリズムの面精度として1/8λ以上が必要です。透過率・反射率を行うためには高さ方向の角度が屈折率1.5のサンプルでは0.1°以下、4のサンプルでは0.037°以下が必要です。

 

屈折率温調用サンプルホルダ

屈折率非温調用サンプルホルダ

透過率・反射率用サンプルホルダ

 

 

透過率・反射率測定機能を標準搭載

 

  • 分散型分光方式により、高精度な透過率・反射率測定が可能です。

 

 

  • 最小偏角測定と同様に、下記3点の回転中心が一致しているため、透過率の角度依存性や反射率測定を行うことが可能です。

● サンプルの回転中心

● 検知器の回転中心

● 測定光のサンプル照射位置

 

 

仕様

 

測定対象

プリズム(反射率・屈折率)

平行平板(透過率・反射率) 

測定項目

頂角、最小偏角、波長分散*1、温度分散*2、透過率、反射率

測定方式

頂角測定   : オートコリメーション法

最小偏角測定 : 最小偏角法

測定波長範囲 0.4~14μm*3
測定屈折率範囲 1~4
測定精度(再現性)

透過率・反射率: ±1%以内*4

屈折率    : ±0.0001以内*4

照射光サイズ Φ15mm/Φ8mm(アイリス絞りにより1~20mm可変)
温度制御範囲

-40~80℃*5

温度制御精度 ±0.1℃
演算機能 頂角算出、最小偏角算出、屈折率算出、各種分散式の係数算出、透過率・反射率算出
保存形式 テキスト形式

*1 波長分散測定は各波長に対する屈折率を測定するモードです。波長分散式の係数は「硝材データ算出」モードで測定データを使用して算出します。
*2 温度分散測定は各温度に対する屈折率を測定するモードです。温度分散式の係数は「硝材データ算出」モードで測定データを使用して算出します。恒温カバーを使用する際、誤差を含む場合があります。

*3 ハードウェアおよびソフトウェア上での運用可能な範囲です。実際に測定可能な波長範囲は、最終的な検知器信号強度で決定されます。

*4 透過率や面精度などサンプル依存の要因も誤差要因となるため、全てのサンプルで精度を満たすことを保証するものではありません。

*5 温調ステージの設定温度範囲となります。サンプルの温度はPt100センサを使用して計測します。(温度分散式の係数はこの実測値を用いて計算します。)


 

標準構成

 

●セラミックヒータ光源 (波長2~14µm)
●ハロゲンランプ光源(波長0.4~3µm)
●ヘリウムランプ(d線 587.56nm)
●光源集光系(高次光自動切換、チョッパ機構、シャッタ自動機構、光源切換)
●分光器および回折格子
●照射光学系(アイリス絞り、オートコリメータ)
●θ-2θ自動回転ステージ(ロータリーエンコーダ内蔵)
●サンプルホルダ

 ・屈折率温調測定用(φ15mm照射用、φ8mm照射用)

 ・屈折率非温調測定用(Φ15mm照射用、Φ8mm照射用)

 ・透過率平行平板測定用(厚み0~7mm)
●温調ユニット(ペルチェ式温調ステージ、恒温カバー)
●観察モニタ(ステージ位置/サンプル設置確認用)
●検知器

 ・Si-InGaAs複合素子(波長0.4~2.7µm)

 ・MCT光源素子(波長2~14µm)

 ・Pt100プローブおよびADコンバータ(サンプル温度、測定環境気温計測用)
●ロックインアンプ
●各種コントローラ(総合、通信、ステージ、温調、レーザー)
●架台(3次元空気ばね式除震台、PC用ラック)
●制御コンピュータ(ソフトウェアを含む)

 

 

最小偏角法

 

 

ユーティリティ

 

●寸法

 ・本体  :約W1800×D900×H1800mm

 ・ラック :約W500×D580×H1705mm


●電源

 ・AC100V ±10V 50/60Hz 25A

 
●外部ガス

 ・乾燥空気

*乾燥空気は付属しません。低温の温調を行う場合には、結露防止のため恒温カバー内の置換(またはフロー)と恒温カバー窓材外側に対する吹き付けを行う必要があります。

 

 

NRI-200は、公益財団法人 東京都中小企業振興公社の令和元年度 新製品・新技術開発助成事業 [赤外光学材料用高精度透過屈折率測定装置の開発]で開発を致しました。

 


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